新型「ミシュラン・パイロットスポーツ・エンデュランス」は、2026年ル・マン24時間レースで優れたロングライフ性能とパフォーマンスを発揮
~ハイパーカー史上最速のタイヤとして歴史に名を刻む~
- 再生可能素材・リサイクル材料50%で構成された2026年新型ミシュラン・パイロットスポーツ・エンデュランスは2025年と比べて約1秒速いハイパーカー時代のレースラップ記録を樹立し、非常に高いパフォーマンスを実現しました。
- ウォームアップ性能の向上とタイヤの作動領域の拡大により、タイヤの耐久性が重要な要素となる激しくスピーディーなレースが実現しました。ハイパーカーチームは3種類のコンパウンドの中から選択し、3スティントを走り切り、中には4スティントをこなしたチームもありました。
- ミシュランの長年のエンデュランスパートナーであるトヨタレーシングは、ミシュラン・モータースポーツチームのテクニカルアドバイザーのサポートを受けてタイヤ管理の最適化を図り、レースを完璧にコントロールし総合優勝を果たしました。
第94回ル・マン24時間レースを機にミシュランはより持続可能なモータースポーツへの新たな一歩を踏み出し、パートナーに50%の再生可能素材・リサイクル材料を使用した新しい「ミシュラン・パイロットスポーツ・エンデュランス」を提供しました。
この2026年モデルの持つ安定性と優れたロングライフ性能により、多くのハイパーカーチームは3スティント※、さらには4スティント戦略を導入することができ、最終的にレース中に使用されるタイヤの数を大幅に減らすことを可能にしました。ほとんどのチームが使用可能な14セット(56本)のうち最大でも12セット(48本)のタイヤの消費でレースを終えています。これは2025年モデルと比べて約150本の使用タイヤの削減にあたります。
レース中の最速ラップも約1秒短縮され、2026年の「ミシュラン・パイロットスポーツ・エンデュランス」はハイパーカー時代の最速タイヤとなりました。その構造に使用される素材と性能の両面においてこれほど高度な技術水準を備えたタイヤが実際の競技で使用されたことはかつてありませんでした。2026年ル・マン24時間レースのハイパーカーカテゴリーにエントリーした全18台に対し、24時間レースにおけるタイヤの最大使用枠は一律に14セット(56本)と定められており、これを1本たりとも超えることは許されません。各チームは3種類のコンパウンド(ソフト、ミディアム、ハード)から自由にタイヤを選択してレースに臨みましたが、全てのコンパウンドにおいて安定した非常に高いパフォーマンスを発揮し、2025年モデルよりさらなる向上が認められました。
ミシュラン・モータースポーツのエンデュランスレーシングプログラムマネージャー、ピエール・アルヴェスは以下のように述べています。
「44°Cの路面温度の中で、パートナーはレース開始時に2つの選択肢を持っていました。高温下での完璧な安定性を提供するハードタイヤを選ぶか、より攻撃的な戦略のひとつとして非常に高いペースを維持できるミディアムコンパウンドを選ぶかです。非常に暑いコンディションの中でも2つの仕様が大きな多様性を示し、選んだコンパウンドに関係なく3スティントを連続で走れるのを確認して大きな成果を得ることができました」
レース開始数時間は、ハイパーカーの装着タイヤがハードタイヤとミディアムタイヤに分かれましたが、全チームが3スティントを連続走行しました。そしてコースの路面温度が下がるにつれて、日没後の最初の数時間はミディアムタイヤが理想的な選択肢として浮上してきました。
ミディアムタイヤを装着した51号車フェラーリ499Pは、ピエル・グイディ、カラド、ジョヴィナッツィが4スティントで合計49周、約670キロを走行しました。夜中になり路温が下がってくるとタイヤ側面に白いマーキングがされた「ミシュラン・パイロットスポーツ・エンデュランス」のソフトタイヤが登場します。ブエミ、ハートリー、平川の8号車トヨタTR010ハイブリッドは、セバスチャン・ブエミとブレンドン・ハートリーが順にドライブし、このソフトタイヤで4スティント、47周を走りきり翌朝早くには再びミディアムタイヤに切り替わります。
その後、ハイパーカーの全車は日曜午後までミディアムタイヤで走行を続けました。残り2時間となり路面温度は50°Cを超えてくると、フェラーリAFコルセやプジョー・スポールを含む一部のチームはミディアムタイヤをハードタイヤに交換しました。
「 ミシュランにとってこの2026年のル・マン24時間レースはスポーティングと技術の成功の一つして歴史に刻まれるでしょう。 エンデュランスタイヤのラインナップを抜本的に刷新するという野心的なチャレンジしましたが、その結果は期待通りでした。2025年モデルはパートナーチームから高く評価されていましたが、ウォームアップ性能、パフォーマンス、耐久性の面で2025年モデルと比べて大幅な進化が見られました。 パフォーマンス向上に加え、ミシュランはタイヤに50%の再生可能素材・リサイクル材料を導入するという新たな一歩も踏み出しました。これは非常に大きな技術的かつ産業的な課題です。ミシュラン・モータースポーツの革新は、2050年までにタイヤは100%再生可能素材・リサイクル材料で製造されるというグループの目標に大きく貢献しています。」と ピエール・アルヴェスは述べています。
トヨタレーシングがレースの終盤で勝利
特にレースの終盤、BMW M Team WRTとトヨタレーシングの激しい争いが繰り広げられましたが、トヨタレーシングが勝利しました。#7トヨタTR010ハイブリッド(コンウェイ、小林、デ・フリース)が最初にフィニッシュラインを通過し、#20 BMW MハイブリッドV8(フラインス、ラスト、ファン・デル・リンデ)が続きました。#8トヨタTR010ハイブリッドは決勝で激しい追走を繰り広げ表彰台に入りました。
「 第94回ル・マン24時間レースでのトヨタレーシングの勝利を祝福します。純粋なパフォーマンスを超えたレース戦略はル・マン24時間レースの基本であり、いつものようにトヨタレーシングはミシュランのテクニカルアドバイザーの支援を受けてレースとタイヤを完璧に管理しました。 パートナーへのサポートのクオリティは、ミシュラン・モータースポーツ・エンデュランスチーム全体のプロフェッショナリズムと献身に基づいています。また、このイベントに関わるすべてのメンバーが成し遂げた素晴らしい仕事に敬意を表し感謝いたします」 とピエール・アルヴェスは述べています。
次戦のFIA-WEC世界耐久選手権は、7月10日から12日にかけてブラジルで開催され、サンパウロ6時間レースとして開催されます。
※レースにおけるピットストップのタイミングで区切った単位のこと。