ミシュラングループのタイヤ由来再生ゴム粉末
木本ゴム工業のリサイクルカーストッパーに初採用
~持続可能な目標達成をサポートする再生新素材を市場投入~
「すべてを持続可能に」を企業ビジョンとするミシュランの日本法人である日本ミシュランタイヤ(本社:群馬県太田市、代表取締役社長:須藤 元)は、木本ゴム工業 (本社:東京都港区、代表取締役社長:木本 年彦)の「リサイクルカーストッパー」に使用済みタイヤ由来の再生ゴム粉末が採用、初めて製品化されたことを発表しました。
「リサイクルカーストッパー」には、ミシュラングループのスペシャリティケミカル企業である、リーハイ テクノロジー*1製造の「MicroDyne」*2 微細ゴム粉末(MRP : Micronized Rubber Powder)が採用されています。従来、カーストッパーのような押出成形品に再生素材を適用する上で、ミリスケールのゴム粉末では成形時の品質や製品強度を保つことが難しいという課題がありました。リーハイ テクノロジーが特許取得済の極低温ターボミル技術により製造されるMRPは、高品質でマイクロスケールのため、製品の品質を損なうことなく、製造プロセスへの影響を抑えながら、製品に再生素材を導入することが可能になりました。
この製品には新しい分野での再生素材適用の第1歩として3%のMRPが使用されています。本製品の販売をはじめ、サステナビリティを重視する企業の方々とニーズや方向性を協議しながら様々なプロダクトへの適用を進め、循環型社会の実現に貢献します。
リーハイ テクノロジーのMRP製造イメージ
*1リーハイ テクノロジー
ミシュラングループに属し、米国(ジョージア州タッカー)とポーランド(オルシュティン)に拠点を持つスペシャリティケミカル企業
https://www.lehightechnologies.com/
*2「MicroDyne」
830ミクロン(20メッシュ)から50ミクロン(300メッシュ)までのマイクロスケールの粒子で、幅広い用途に適合します。タイヤ、プラスチック製品、アスファルト、建設、コーティング、その他多くの高機能製品に使用されています。
【製品特性】
- 使用済みタイヤのリサイクルゴム粉末を混合(業界初)
- プラットフォーム対応ゴム緩衝材
- 従来品と同等のゴム強度を維持
- 表面は細かな凹凸仕上げ
【使用例】
- 倉庫や物流センター等のトラックドックの緩衝材
- トラック荷台の壁の保護材
- 防舷材
- 駐車場や工場等の衝撃吸収材
- トラックバンパー
【ミシュランの4R の取り組み】
ミシュランは持続可能な原材料の比率を2050年までに100%にする目標を設定しています。ミシュランの環境方針である4Rを実行することにより、環境負荷がかからないよう自社の環境フットプリントを削減することを目指しています。MRPを使用した製品開発もその一環で、今後も様々な製品への使用を開発していきます。
日本ミシュランタイヤでは、使用済みタイヤを原料とするMRPの用途拡大に向けて研究・開発を行っており、様々な企業と協業しています。本製品の開発においては、木本ゴム工業での試作・評価に際し、技術的なサポートをしており、今後も継続した技術促進を進めます。