コンパニー・ジェネラル・デ・ゼタブリスマン・ミシュラン 2018年12月31日期末 2018年度期末業績
仏クレルモンフェラン2019年2月11日プレスリリース意訳
日本ミシュランタイヤ株式会社
2018年: 厳しい環境下において、セグメント営業利益*は27億7,500万ユーロとなり、3億400万ユーロ、
11%の増加(為替レート変動の影響を除外した場合)
構造的なフリーキャッシュフローは12億7,400万ユーロ
2019年: 買収による追加的貢献の算入前でもセグメント営業利益は持続的な成長
- 売上高は為替レート変動の影響を除外した場合4.1%の増加となりました。
- 販売量は0.9%の増加でした。中国および直需市場の乗用車用タイヤセグメントの需要縮小により混乱した市場において、販売量は第1四半期に落ち込んだ後、その後の9か月間で2%伸びました。
o 特殊製品事業における持続的かつ迅速な成長
o 18インチ以上の乗用車用タイヤセグメントにおける市場シェアのさらなる拡大
o 下半期におけるトラック用タイヤ販売量の2.7%の回復 - 予想通り、価格ミックス対原材料効果により2億8,600万ユーロのプラスとなりました。
o 価格効果は合計で2億5,500万ユーロとなり、しっかりとした価格管理を裏付けました。
o ミックス効果は非常に力強く1億8,900万ユーロでした。これは18インチ以上のタイヤ販売の成長、特殊製品事業および販売ミックスにおいて直需ビジネスの割合を減らしたことに牽引されたものです。
o 特に対ユーロで為替が急落した影響を受けた市場において、営業利益率を守ることに引き続き重点が置かれました。 - 為替効果は不利に働き、合計でマイナス2億7,100万ユーロでした。
- 競争力強化計画は下半期に強化され、年間で3億1,700万ユーロのプラスとなり、インフレコスト増加(前年比3,800万ユーロ増)の影響を相殺しました。
- 構造的なフリーキャッシュフローは12億7,400万ユーロとなり、グループの向上へのコミットメントを裏付けました。
- グループ戦略に沿った買収(FennerおよびCamso)の加速に牽引された成長が見られ、北米市場へのアクセスが拡大しました(TBCジョイントベンチャー)。
- 提案されている配当は1株当たり3.70ユーロで、特別損益算入前の連結純利益に対して配当性向36.4%となっています。
最高経営責任者のジャン=ドミニク・スナールは以下のように発言しています。「2018年の困難な経済環境下にあっても、ミシュランは営業利益を伸ばし、近年獲得してきた構造的なフリーキャッシュフローの拡大を持続させる能力を示しました。また本年はグループ戦略の展開も促進され、FennerおよびCamsoの買収と、米国においてTBC卸売ジョイントベンチャーの設立が行われました。このような取引によって主要市場におけるグループの力は強化され、価値創造の新たな機会を得ています。」
今後の見通し
2019年の乗用車・ライトトラック用タイヤ市場は、市販市場セグメントの緩やかな成長と直需市場セグメントの縮小という様々に入り混じった状況になると見込まれます。トラック用タイヤ市場は中国の需要が減少することを考慮すると全体では引き続き横ばいになり、一方で鉱山、航空機、二輪車用タイヤ市場は引き続き活況になると予想されます。2019年1月の為替レートに基づくと、為替効果はセグメント営業利益にやや有利な影響を与えると思われます。原材料コストの影響は現在マイナス1億ユーロ程度と推計されています。
こうした環境下でミシュランの2019年の目標は、グローバル市場トレンドに沿った販売量の成長、2018年の数値を上回るセグメント営業利益(為替レート変動の影響を除外し、FennerおよびCamsoによる推計1億5,000万ユーロの貢献を考慮前)および14億5,000万ユーロ**を上回る構造的なフリーキャッシュフローを達成することです。
* セグメント営業利益は、これまで「通常業務による営業利益」としてきたものであり、報告セグメントの業績を測る基準となります。対応する会社買収によるブランドおよび顧客リストの減価償却は考慮前の数値となっており、これらはその他営業損益に含まれています。
** その内1億5,000万ユーロはIFRS第16号適用によるものです。
(単位:百万ユーロ) | 2018 | 2018 年(2017年の為替レートを用いた場合) | 2017 |
売上高 | 22,028 | 22,866 | 21,960 |
セグメント営業利益1 | 2,775 | 3,046 | 2,742 |
セグメント営業利益率 | 12.6% | 13.3% | 12.5% |
自動車および関連販売事業 | 11.6% | 12.3% | 12.3% |
道路輸送および関連販売事業 | 8.8% | 9.7% | 8.1% |
特殊製品および関連販売事業 | 19.6% | 20.2% | 19.6% |
その他営業損益 | (225) | (111) | |
営業利益 | 2,550 | 2,631 | |
純利益 | 1,660 | 1,693 | |
セグメントEBTIDA(償却前営業利益) | 4,119 | 4,087 | |
資本支出 | 1,669 | 1,771 | |
純債務 | 3,719 | 716 | |
負債比率 | 31% | 6% | |
従業員給付債務 | 3,850 | 3,969 | |
フリーキャッシュフロー2 | (2,011) | 662 | |
構造的なフリーキャッシュフロー3 | 1,274 | 1,509 | |
使用総資本利益率(ROCE)4 | 14.0% | 13.0% | |
従業員総数5 | 117,400 | 114,100 | |
1株当たり利益(EPS) | €9.30 | €9.39 | |
1株当たり配当6 | €3.70 | €3.55 |
1セグメント営業利益は、これまで「通常業務による営業利益」としてきたものであり、報告セグメントの業績を測る基準となります。対応する会社買収によるブランドおよび顧客リストの減価償却は考慮前の数値となっており、これらはその他営業損益に含まれています。2018年は、買収した無形資産の償却額が年間で3,900万ユーロでした。
2フリーキャッシュフロー:営業活動による純キャッシュから投資活動による純キャッシュおよびその他の流動金融資産による純キャッシュを控除したもの(配当考慮前)
3構造的なフリーキャッシュフロー:買収考慮前の、買掛金、売掛金および棚卸資産に対する原材料コスト変動の影響を調整後のフリーキャッシュフロー
4のれん、買収した無形資産および関連企業とジョイントベンチャーを除いたROCE。2017年の標準税率は31%、2018年の標準税率は26%。
5年度末時点
62018年の配当は2019年5月17日の年次株主総会に提案される予定です。