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ミシュラン、インドネシアの主要タイヤメーカーのマルチストラーダを買収
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ミシュラン、インドネシアの主要タイヤメーカーのマルチストラーダを買収

2019-1-31

ミシュランは、インドネシアの主要タイヤメーカーであるマルチストラダを買収18万トンを超える生産能力を増強し競争力めるとともに、急成長するインドネシア市場で存在感を強化します。

フランスのタイヤメーカー、日本ミシュランタイヤ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:ポール・ペリニオ)はインドネシアに本拠を置くタイヤメーカーPT Multistrada Arah Sarana TBK(以下マルチストラーダ)の株式の80%を取得する契約を締結したことを発表しました。

18万トンを超えるタイヤ生産能力(1,100万本の乗用車用タイヤ、900万本の二輪車用タイヤ、25万本のトラック用タイヤの合計量に相当)により、マルチストラーダは2017年に2億8,100万米ドル(約309億円:110円換算)の売上高を計上しています。今回の契約で、ミシュランは良質の施設とこれらの生産能力を備えた、極めて競争力の高い現地工場を手に入れることになり、現地生産が主流のインドネシア市場での存在感を増していきます。Tier 3の乗用車用タイヤ生産からTier 2のミシュラングループブランドのタイヤ生産へ段階的に移行し、アジアの他工場におけるTier 1の生産を増やし、アジア、ヨーロッパ、北アメリカにおけるTier 2タイヤへの需要増に応えていきます。

本契約において、ミシュランはIndomobil(インドモービル)や個人投資家と連携し、小売り事業者PT Penta Artha Impressi(ペンタ・アルタ・インプレッシ、以下「ペンタ」)の株式の20%を取得する予定です。これにより、インドネシアにおいてミシュラングループブランドのマーケティングと販売活動を強化し、将来的な成長や拡大が見込まれる大型市場に本格的に参入することが可能になります。

ミシュラングループの最高経営責任者ジャン=ドミニク・スナールは、次のように語っています。
「マルチストラーダの買収は、東南アジアで最も人口の多い国であるインドネシアにおける当グループの事業を拡大し、新たな製造施設の建設を行うことなく、競争力ある良質の生産能力を速やかに獲得する絶好の機会です」。

マルチストラーダの最高経営責任者ピーター・タヌリ氏は、次のようにコメントしています。
「マルチストラーダで成し遂げた実績をとても誇りに思っています。そしてミシュランは、すべてのステークホルダーと社員の利益のために、当社を成長と成功の新しい時代へと導く理想的なパートナーであると確信しています」。

製造、販売、購買の相乗効果は、買収後3年以内に最高で年間7,000万米ドルと予想されています。この相乗効果の予想に基づき、マルチストラーダの企業価値は、小売り事業者ペンタの株式の20%および50ヘクタールの利用可能な土地を含めて、7億米ドルと評価されました。この金額は、2018年9月30日を期末とする12か月間のEBITDA(償却前営業利益)の6.3倍に相当します。

買収の最終手続きに際し、ミシュランは取引完了のための一定の調整手続きにしたがってマルチストラーダの株式80%の代価である4億3,900万米ドルを支払います。マルチストラーダは株式公開企業であり、インドネシアの法令に準拠しているため、次の段階としてミシュランは残りの発行済み株式について、上記80%の株式の株主グループに提示していた一株あたりの株価と同じ価格で株式公開買付を行います。今回の買収資金は内部金融資産でまかなわれ、ミシュランの格付けには影響を与えないものと予想されています。


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